アスピリンとリシノプリルの相互作用

Brent Reedのコメントです。

上のAliさんのコメントに同意します。 一時期、アスピリンは心不全患者におけるACE阻害剤の効果を減弱させると考えられていましたが、この現象は最近のデータではほとんど否定されています 。 さらに、虚血性心疾患患者(その90%がアスピリンを服用していた)における豊富なエビデンスから、ACE阻害剤は非致死的心筋梗塞、脳卒中、全死亡などの心血管イベントを相加的に減少させることが示唆されている。 低リスクの患者では、ACE阻害剤による利益は少ないかもしれないが、アスピリンとACE阻害剤の併用療法によるリスク上昇を示唆する証拠はない」

Ali氏のコメントにもあるように、アスピリンとACE阻害剤の間の潜在的薬物相互作用は、非ステロイド抗炎症薬(NSAID)とACE阻害剤の間で見られるような慣れたものと同様である。 しかし、アスピリンは高用量(急性心膜炎に使用されるような325mgを超える1日量)でなければ、顕著な「NSAID様」作用を示さないことを強調することが重要である。 虚血性心疾患患者において、アスピリンの有益な抗血小板効果を発揮するには、1日あたり約100mgしか必要とされないため、一次予防および二次予防には81-100mgが望ましい用量となっています。

今回の患者についてですが、アスピリンの用量>100mg/日では低用量に比べて追加の利益はないようですが、出血リスクが増加することは確かです。 ACE阻害剤に関係なく、この患者のアスピリン投与量を81mgに減らすのが妥当だと思います。そうすれば、同程度の虚血効果が得られ、長期的な出血のリスクは軽減されるでしょう。 入院心不全患者の救命治療を促進するための組織的プログラム(OPTIMIZE-HF)からの知見。 Am Heart J. 2010 Feb;159(2):222-230.e2.
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